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公開日: 2025/04/10

【実務で使える】翻訳修正で翻訳の品質を高める方法とは

【実務で使える】翻訳修正で翻訳の品質を高める方法とは

はじめに

近年、AI技術の飛躍的な進歩により、多くの自動翻訳ツールが登場し、さまざまなシーンで活用されるようになりました。例えばビジネス文書やプレゼン資料などをスピーディーに翻訳したい場合、まずは自動翻訳に任せて大まかな内容を把握したり、作業の下訳として利用したりすることが一般的です。

しかし、自動翻訳だけでは表現がぎこちなくなったり、ニュアンスが正確に伝わらなかったりする場合もあります。このような問題を解消し、最終的に高品質な文章を完成させるために必要なのが翻訳の修正です。

翻訳の修正は、自動翻訳によって生成された文章をベースに、人間の手で誤訳を取り除き、より自然で読みやすい文章へと仕上げるプロセスを指します。後編集と呼ばれることもあり、英語ではポストエディット(Post-Editing)とも呼ばれます。これを導入することによって翻訳効率と品質を両立させることが可能です。

本記事では、翻訳の修正が求められる背景、実際の作業工程、そして翻訳の修正を大幅に効率化するサービスとして注目されている「ヤラク翻訳」の活用方法などについて、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説します。

翻訳修正が求められる背景

自動翻訳の性能は年々向上していますが、依然として誤訳や不自然な表現が残る可能性は否めません。

とくに専門性の高い文書や、読者に対して丁寧で分かりやすい表現が求められるビジネス文書などでは、自動翻訳から得られる結果のままでは不十分です。実際の現場では、まず自動翻訳を使って短時間で大量の文章を翻訳し、その後に人間が細かい部分を修正する「ハイブリッド型」で翻訳されるケースが増えています。

自動翻訳をそのまま使った場合、ニュアンスのずれが起こりやすく、読者に誤解を与える可能性があります。ビジネスの場面で誤解を生む内容を伝えてしまうと、企業の信頼低下や契約トラブルなど、重大な問題に発展する危険性すらあります。そのため、最終的に人間が校正・修正する翻訳の修正(ポストエディット)が欠かせないわけです。

ポストエディット(翻訳修正)とは何か

ポストエディットは、自動翻訳によって生成された一次翻訳文を、人間がチェックして修正するプロセスをいいます。大まかな流れとしては、まず原文を自動翻訳ツールにかけて、全体像を把握できるような下訳を用意します。その後、人間が段階的に内容を精査し、誤訳や不自然な言い回しを修正します。これによって、人力で一から翻訳するよりも格段に時間を短縮できる一方で、自動翻訳特有のぎこちなさや誤訳を排除し、読み手にとって自然で分かりやすい文章へ仕上げることが可能です。

ポストエディットには、大きく分けてライトポストエディットとフルポストエディットがあります。ライトポストエディットは、文章の意味が正しく伝わることを重視するため、自然な表現やスタイルよりも、誤解を与えない最小限の修正に焦点を当てます。

対してフルポストエディットは、ネイティブレベルの自然さやスタイルの整合性まで徹底的に追求し、読み手が違和感なく理解できる文章を目指します。

企業の公式文書や販売促進資料など、品質面で妥協できないコンテンツではフルポストエディットを、ニュースや速報性の高い情報など、スピードを優先して情報伝達ができれば問題ない文書ではライトポストエディットを選ぶといった使い分けが考えられます。

翻訳修正で気をつけたいポイント

翻訳修正を行う際には、誤訳だけでなく、文体やトーン、文脈上の整合性など、さまざまな観点から文章をチェックする必要があります。

特に、日本語の場合は敬語や文末表現が多彩で、文章全体で統一感を保つのが難しいこともあります。まずは文体を「です・ます」で統一するのか、「である・だ」で統一するのかを決め、それに沿って自動翻訳の結果を修正していくと、読み手にとって格段に読みやすい文章になります。

もうひとつの大きなポイントは専門用語の訳し方です。医療や法律、ITなどの分野では、同じ単語でも複数の訳語が存在する場合があり、統一しないと読んでいる側は混乱してしまいます。用語集を管理して、同じことを意味する単語には常に同じ訳語を当てるよう徹底すると、翻訳の修正の時間を短縮するだけでなく、全体の品質維持にも役立ちます。

さらに、原文における意味合いを正しく伝えるためには、文脈を踏まえた意訳も必要です。自動翻訳の直訳が不自然な場合は、多少言い回しを変えてでも正確にニュアンスを伝えることが大切です。

ヤラク翻訳を使った翻訳修正の効率化

​「ヤラク翻訳」は、翻訳の修正を効率化するためのクラウド型AI自動翻訳プラットフォームです。 ​ユーザーは自動翻訳の結果を画面上で編集し、その修正データを翻訳メモリとして蓄積できます。​シンプルなユーザーインターフェースにより、初めて翻訳支援ツールを使用する方でもスムーズに導入可能です。 ​

文章はセグメント(文単位や段落単位)ごとに分割され、原文と自動翻訳結果が並列表示されます。​編集画面で修正を行うと、その内容が自動的に学習され、次回以降の翻訳に反映されます。​用語集を設定すれば、特定の用語がハイライト表示され、表記ゆれや誤用の発見が容易になります。​さらに、チームでの共同作業も可能で、複数人が同時に同じ文章の修正に取り組み、進捗状況を管理できます。 ​

「ヤラク翻訳」を活用することで、翻訳の修正の効率と品質が向上します。​

プロジェクトごとに文書をアップロードし、ドキュメントはカテゴリーごとに分けて管理できます。さらに、編集画面では原文と訳文が並行して原文と訳文が並行して表示されるため、翻訳の進捗や修正が必要な部分を一目で把握できます。​また、共同編集機能により、作業分担とレビューが容易になり、メールでのファイルやり取りによるバージョン分散を防げます。​

修正履歴は自動的に記録され、いつ・誰が・どの部分を修正したのかを確認可能です。さらに、翻訳メモリ機能を活用して過去の修正例を再利用することで、品質の一貫性を保ち、時間的なロスを削減できます。

ただし、どのツールを使ったとしても、最終的には人間がしっかりと内容を確認し、整合性をとる作業は欠かせません。ポストエディットの作業を軽視してしまうと、誤訳がそのまま残ったり、日本語として読みにくい文章が完成してしまったりする恐れがあります。ツールの性能を引き出しつつ、最終的な品質を保証するために、翻訳の修正のステップを適切に踏むことが重要です。

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最後に

​翻訳後の修正工程、すなわちポストエディットは、翻訳品質を向上させる上で非常に重要です。​自動翻訳は大量の文書を短時間で翻訳する能力に優れていますが、結果をそのまま使用すると、ビジネスや専門分野において誤訳や不自然な表現が生じる可能性があります。​そのため、人間による適切な修正を加えることで、翻訳の正確性と自然さを確保することが不可欠です。​

ポストエディットは、自動翻訳のスピードと人間の言語スキルを組み合わせる手法であり、正しく進めれば翻訳の効率と品質を両立させ、コスト削減にも寄与します。​このプロセスを効果的に進めるためのツールとして、「ヤラク翻訳」が注目されています。​ヤラク翻訳は、翻訳メモリや用語集の管理機能、共同編集やプロジェクト管理の仕組みを備えたクラウド型サービスであり、チームでの作業にも最適です。​これらの機能を活用することで、翻訳作業の効率化と品質向上を実現できます。​

最終的には、人間の判断で表現を整え、文脈に合った訳語を選ぶ作業が必要です。自動翻訳の性能は今後も向上していくと考えられますが、相手に伝わりやすい表現かどうかを見極めるうえでは、人の視点が欠かせません。ビジネス文書や専門性の高い文章を翻訳する際には、ぜひポストエディットのプロセスを取り入れてください。ひと手間かけることで、翻訳の精度と読みやすさが向上し、相手にしっかり伝わる文章を作ることができます。


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